音のこと、その1。
まだまだ感じる、見つけることって変わるだろうからとりあえず、そのいち。
ヴァイオリンやヴィオラの練習はもちろん一人でさらうことが多いのだけど。
勉強して、それが音になるようさらう。そんなこんなで準備して、たとえば室内楽、たとえばオケ、リハーサルに行って。なんだこりゃ自分。ってなる時がある。色んな意味でダメすぎて、最初の合わせ練習はいつも落ち込む。
例えば、音程。音程感とかもあるんだろうけど、なんだかなー合わないなぁと思うことがある。
ゆっくり、音程を合わせる練習をしても、テンポを上げるとまた合わなくなる、とか。もちろん個々が音程をとるのに練習や分析は必要だし、その練習が足りないからあわせの時に互いに聞こえなくなっていく、というのもあると思うのだけど。それはさておき。
音量じゃなくて響きが足りないのかなと思いはじめた。響きと言ってもあとから響くハコ依存の残響ではなくて、自ら作り出す響き。楽器をさわる前から自分の中にある、こういう音がいいな、というイメージ。
GWは飲んだくれて遊んで仕事しました。
ベルリン・フィルのデジタルコンサートホールを良い音で観させて頂く機会があったのだけど(ギル・シャハムのコルンゴルト)チェロとホルンがユニゾンで鳴らしているときの音があんまりにも同化していて、チェロとホルン、に聴こえなかった。美しくて。一つの楽器みたいな。ベルリン・フィルは言わずもがなだけど、素晴らしいオケは、オケ全体がそうやって、ひとつの楽器であるかのように鳴る。ベルリン・フィルをザバザバ聴いているというかた曰く、それぞれの音の芯が太く豊かだから成しうるのだと。芯が細い音どうしだと、たとえ同じ音程で鳴らしていても響きの重なりあうポイントがなかなか合わない。豊かな太い芯のある音なら、非常に素直に互いが溶けこんでいく。
ベルリン・フィルじゃないけど。デュダメルが好きー💕
うまく例えられないけどおおらかさのある人って、喋ってて楽ですよね、そんな感じ?互いが認めあっている。
そうなってくると最早音程云々ではなく、なんと言うのか。その曲の世界を無限に増幅させることのできる音といいますか。面白いところに行けそうな気がします。
なんか、人と一緒ですかねぇ。一緒なら何でもできそうな人。好きでしょ?
なので、まずは自分がほしい音をもっと明確にイメージしようと思う。先日のレッスン聴講でもカヤレイ先生が仰っていたけど、指先。楽器。自分の体。まず耳を澄ませて。いい音がしたら、それをもっと。あれこれいじくりまわして努力してビブラートやハコに頼って響かせようとするのではなく、素晴らしい音はあなたの中にすでにある。あなたはヴァイオリンをひいているのではない、音楽を奏でているのだ。
ということで。先日の教会挙式でフルートのはじめましてなお兄さんと、リハーサル2分しかやらなかったけど、ニュアンスも音程もガッツリ合ったので嬉しすぎた。なにこれもっと使う。言うまでもなくお兄さんがまず、めっちゃ上手い人でしたがww
↑この仕事ははじめましてーって言ってから20分位で本番なので(そしてマジで失敗不可)ほんとうに良い修行になります。。
こうやってほぼ喋ったことのない人とでも、言葉さえも通じなくても、うまくはまったらどこまでも行けるのが音楽。って素晴らしくなんて危ない道。やれやれ。